2010年6月29日火曜日

看護師の3人に1人は「生まれ変わっても看護師になりたい」


「DODAナース」(株式会社インテリジェンス)が 関東・関西・東海エリア在住の看護師589人を対象に実施した 仕事の満足度調査結果が公表されました。
「生まれ変わったら何の仕事がしたいか」を聞いたところ 「看護師」が33.1%で 2位以下に大差をつけての1位。次いで「医師」(5.9%)・「専業主婦・主夫」(5.4%)という結果になりました。
看護師以外の職種も含めた3万人に同様の質問をし 現職を選んだ人の割合を職種別に比較した結果でも「医師」(41.3%)・「SE・プログラマ」(40.0%)に次いで33.1%と3位にランクインしています。
同社では
○「誰かのために何かをしてあげたい」という気持ちが強いため 大きなやりがいを感じている人が多いこと
○ 看護師という仕事が 他職種に比べて 恒常的に売り手市場にあること
を その要因に挙げています。
にもかかわらず 仕事についていない「潜在看護師」の存在は「働きたくとも働けない環境にある人が多いこと」を物語っているのでしょう。

2010年6月28日月曜日

30年を過ぎても輝き続ける企業

26日 株式会社ライフ・トータルサービスさんの 30周年記念パーティーに出席させていただきました。
俗に「企業30年説」という言説がありますが 家政婦の有料職業紹介からスタートし「付添看護の廃止」「介護保険制度導入」「労働者派遣法の制定」をはじめとする 社会・制度変革の洗礼を受けながらも発展してきた訪問介護事業者は少なくありません。
度重なる制度改正の影響で苦戦を続ける訪問介護ですが それ以上の大きな波を乗り越えてきた経験やパワーを持っている事業者も多く存在しています。
在宅生活を支える「地域包括ケア」に舵を切ろうとしている現状は 必ずしも否定的な要素ばかりではありません。
30年の寿命を過ぎた後も輝きを保つカギは「自己変革を続けることにある」といえるでしょう。

2010年6月14日月曜日

冷えた夫婦関係を打ち破るアリの一穴

さきごろ 政府の行政刷新会議は「規制・制度改革に関する分科会」を開き 医療・介護など成長分野の規制を見直すための第一次報告書をまとめました。
医療・介護分野の主な規制改革事項には 次のようなもがあります。
○保険外併用療養の範囲拡大
○「内外に開かれた医療先進国・日本」に係る査証発給要件等の緩和・外国人医師の国内診療等等
○医行為の範囲の明確化(診療看護師資格の新設)(介護職による痰の吸引、胃ろう処置の解禁等)
○特別養護老人ホームへの民間参入拡大(運営主体規制の見直し)
○介護施設等の総量規制を後押ししている参酌標準の撤廃
○訪問介護サービスにおける人員・設備に関する基準の緩和(サービス提供責任者の配置基準)
このうち「参酌標準撤廃」については 厚生労働省も第5期の介護保険事業計画から実施される予定です。
医療分野については「混合診療」や「医療ツーリズム」の表現が消えたことなどから「踏み込み不足」との指摘もありますが 逆にいうと そこが「本丸」であるということです。
議論の中では 規制改革推進者と所管官庁の厚生労働省との関係を「非常に関係が冷え切った夫婦が今後どうするかみたい」と 評する委員もいました。
この報告書が これまで何度も撥ね返されてきた既得権益の「壁」を崩すための「アリの一穴」であることを望んでやみません。

2010年6月8日火曜日

もの言う看護師 もの言う介護士

6日の日曜日に「みんなで考えよう 訪問看護と在宅ケア」(全国在宅医療推進協会主催)という市民公開講座に参加してきました。
そのパネルディスカッションの中で 児玉有子氏(東京大学医科学研究所 特任研究員)から 新世代の看護師は「医師と学生時代から対等な教育を受けているという意識が強いため 対等に話し合えることは普通のことだ思っている」という発言がありました。
なるほど 同じ教室で講義を受けたり 同じクラブに所属したりしていれば きわめて当然のことだろうと思います。
「もの言う看護師」は普通になりつつあるということです。
そうすれば ことさら「チーム医療が大切」ということを強調しなくてもいいという環境が生まれます。
「医療・看護と介護の連携」という古くて新しい課題についても 同様のことが言えます。
生活を支える専門家としての「もの言う介護士」が チームケアを支えていく日が来ることを願っています。